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天地雷同    伊東 潤 著   角川書店 [読書]


 天地雷動 (単行本)

  これほど登場人物が現代風なのは聞いたことがない。特に徳川家康の心境など現代の目から見てもよく分る。著者が彼らの心境をおもんばかったのかもしれない。

 要するに武田勝頼が親父の信玄が死んで(元亀4年、1573)、滅ぶまでを記録したもの。
 武田勝頼が無能のため、宿老の意見を聞かず、長坂釣閉の意見を重んじた結果、数多くの忠臣をなくし、破滅に突き進んだ。
 信長の冷酷さ、秀吉の端っこさ(商人でも成功しただろう)、家康の嫉妬の人物描写は見事である。


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