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春の雪  三島由紀夫原作  池田理代子脚本・構成 宮本えりか画 [読書]


    春の雪 (中公文庫)

注文して、送られてきたのが漫画だった。三島由紀夫と知って読んだのだが、おそらく三島由紀夫原作と知って読んだのでなければ読まなかっただろう。



鎌倉伯爵家で幼いころ育てられた清顕は松枝侯爵家に返される。兄弟のように仲良くしていた聡子も一緒についてきて、松枝家でその後育てられる。その時聡子への忠義心篤い乳母、蓼科もついてくる。乳母は鎌倉家の当主から聡子が嫁に行くとき、処女のまま出すなと言われる

 かくして二人は成人し、聡子は数々の縁談をすべて断わる。 聡子は清顕に惚れているが、清顕は若くして、死にたいと思い悩んでいる。
 治憲王殿との婚儀について天皇家の勅許を得た聡子がどうにも為らなくなって、そのような絶望的な状況になって、始めて聡子を熱烈に欲する。そして彼女は妊娠する。両親はじめ周りの人は清顕にはあれほど恋していないのかと尋ねたのに、自分はそんなことはないと言い張る。彼女は自分の絶望的な状況を知る。すべて人の合意の上で彼女は京都に行く。
 清顕は聡子に会いたいと京都までいくが、聡子は会わない。そして友人の依頼にもかかわらず、聡子は会わずにただただ咽び泣き、清顕は東京に帰って死ぬ。

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