成長から成熟へ 天野祐吉著 集英社新書 [読書]
これほど痛快な本はない。と思うのもこちらが年取ったせいか。今の政治家の発言、特に安部総理の今だに成長といい続けることは可笑しいと思っていた。公共事業中心の高成長とかなんとか言い続けている国会議員達を見ているといい加減眼を覚まさんかいと言いたくなる。GNPに代わる国民福祉指標なりを目指すべきだろう。
我々が実感できるもの、大量生産、大量消費の行く先が計画的廃品化につながる。それを広告によって売ろうとする。結局需要不足になる。そもそも人が多過ぎるのだ。発展途上国にしても人間が多すぎることが紛争の原因になっている。それが①機能の廃品化、②品質の廃品化、③欲望の廃品化をもたらしている。
これからの世の中は国家より個人、中央集権より地域が主体になるべきだ。今は日本人は一応満足した生活をおくれている。今日の老人化率は初めから分かっていたし、若者が減り、老人が増える。それに対する政策をとらずに来た結果が今日の事態を招いているのだ。政治家は先を見る目こそ大事だと思う。日本の政治家は先を見る目が全くないのか?
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