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脊梁山脈   乙川優三郎著  新潮社 [読書]

   脊梁山脈

大仏次郎賞をもらったというので、前にもこの著者の本を読んだことがあり、即買った。前は時代劇で、ちょうど藤沢周平が死んだばかりの時であり、藤沢修平の後釜かと騒がれていたのを思い出す。以前は直木賞をもらい、「生きる」という本だったが、筋は忘れた。

この本は第二次大戦後、上海から復員してきた矢田部信幸が、車中親切にしてくれた小椋康造を探す。

矢田部は伯父の遺産で食い扶持に心配がなくなり、母親と同居している。そのうち、自分が次第に木形子(こけし)を作った木地師の世界に嵌まっていき、信州や東北を旅する。ついには古代の記紀のあやふやな点にまで話が及ぶ。彼は小椋を探すうち、木地細工物を売って歩く小倉多希子や画家を志す佳江と深い仲になる。

小倉は鳴子の芸者になり、佳江はパリに行ってしまう。母親は信幸の弟の修が生きて帰ってくることを期待している。そして信幸は佳絵の経営する「月の夜」で紹介された高村から、彼は小椋康造と再会する。そして病院に入った多希子と将来は夫婦になろうとする。

 


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