ハルさん 藤野恵美著 創元社推理文庫 [読書]
心温まる父と子の物語。最後は私も少し涙もろくなっていた。春日部晴彦が瑠璃子と結婚して間もなく死なれ、一人娘の春日部風里を結婚まで育てる苦労だ。
第1節は、彼女の幼稚園時代、仲の良かった隆君の卵焼きがいつの間にかなくなった事件。それは隆君が卵アレルギーで、それを知らないで、たまたま来た祖母が作り、隆君の弁当に入れたことから生じた事件。
第2節は、風ちゃんがたった一人で北海道まで行った話。
第3節は、高校時代ちかちゃんが親の転勤で転校することになり、同じハンドボール部の親友の風ちゃんが涙を見せる。
第4節は、高校最後の冬休み、向かいの黒いビル写るクリスマスツリーの見える歩道橋で会う約束をしていた落し物の主が(アルバイトをしていた風ちゃんがわたし損ねた)無事会うまでの経緯。
いづれも若くして死んだ瑠璃子さんの助けで解決する。ハルさんがテレビもやっと買ったほどの貧乏暮らしだった。最後は風ちゃんの結婚式。
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